貫汪館 出雲大社奉納演武

夜久毛多都伊豆毛夜幣賀岐都麻碁微爾夜幣賀岐都久流曾能夜幣賀岐袁

(古事記)
夜句茂多菟伊弩毛夜覇餓岐菟磨語昧爾夜覇餓枳都倶盧贈廼夜覇餓岐廻

(日本書紀)

 

八雲立つ出雲八重垣妻籠に八重垣作るその八重垣を

やくもたついずもやえがきつまごみにやえがきつくるそのやえがきを

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貫汪館 出雲大社奉納演武に参加してきました。
出雲大社の仮拝殿での古武道の奉納演武は、貫汪館が初めてとのことです。
また、貫汪館がこれまで行ってきた行事の中でもっとも大きな行事でもあります。
貫汪館 道標

「奉納」

 http://kanoukan.blog78.fc2.com/blog-entry-2386.html
「出雲大社奉納演武」

 http://kanoukan.blog78.fc2.com/blog-entry-2394.html

 

私は出雲大社は初めての参拝ということもありますが、当日はなんだか頭がぽわーっとして、夢うつつのような一日でした。
連れられるままに移動して、気付くとすべてが終わっていた、というのが正直なところです。御神気にあてられたのでしょうか。

以下、おぼろげな記憶を呼び起こしながら記述していこうと思います。

 

当日は天候が心配されましたが、幸いとても良い天気となりました。
5時に起床して6時にホテルをチェックアウト、車で出雲大社へ。
明け方の薄暗い中を移動するうちに、周囲はだんだん明るくなっていきます。
朝はかなり冷え込むとお聞きしていましたが、陽射しが暖かく感じられました。
集合場所である銅の鳥居前には、時間前に全員集合することができました。
整列して無言のまま移動します。

 

出雲大社境内図
http://izumooyashiro-daisengu.jp/wp-content/uploads/01838d95134a349fa78f9ab107003aad.jpg

 

正式参拝です。
八足門をくぐります。通常は立ち入ることができない聖なる場所です。
門をくぐると、中は人の気配もなく、時間の止まった不思議な空間に感じられました。
俗世間とは異なった、まさしく聖域なのだなと実感しました。まるで異世界です。
低頭して祓い清めていただいたあと、楼門の前へ移動し、館長が玉串を奉納しました。

 

続いて仮拝殿へ移動し、奉納演武となりました。
奉納するのは貫汪館で稽古されている古武道である、
 無雙神傳英信流抜刀兵法、大石神影流剣術、澁川一流柔術
の三流です。

 

館長の居合の奉納のあと、両顧問の居合の奉納、続いて門下生が各流の演武を奉納しました。
 無雙神傳英信流抜刀兵法

  大森流、英信流表、英信流奥、太刀打、詰合、大小詰
 大石神影流剣術

  試合口、陽之表、陽之裏

 澁川一流柔術

  履形、吉掛、打込、両懐剣、互棒、半棒、六尺棒

最後は、館長と竹本道場長による

 大石神影流剣術 三学圓太刀
 澁川一流柔術 鯉口、居合、分童
の奉納で終了となりました。

 

私個人は、
 無雙神傳英信流抜刀兵法 居合五本、太刀打、大小詰
 大石神影流剣術 陽之表
を奉納させていただきました。

 

神様に奉納した演武ですので詳細なコメントは避けますが、とても不思議だったのは、二尺八寸六分の重さをまったく感じなかったことです。
緊張して力んだり逆に力が抜けてしまって床を叩いてしまったということは経験がありますが、今回はそのいずれでもなく、刀が勝手に走り、ふわふわと浮いているようでした。刀が先に動き、それを自分が追いかけているような気さえしました。
長さも感じず、別の刀と取り違えたかと思ったほどです。
これもやはり、御神気にあてられたのだろうかと思っています。

 

縁結びの出雲大社での奉納演武ですから、横浜支部の新規会員をと思っていましたが、頭の中は真っ白で、無心での奉納となりました。

 

出雲大社は以前から参拝したいと思ってはおりましたが、それがこのような形で実現し、しかも正式参拝と奉納演武までさせていただくとは思ってもいませんでした。
大変貴重な体験であり、一生の宝物であり、今後の修業の貴重な糧となることと思います。

今後、貫汪館はますます発展をすることと思います。
自分の修業はもとより、さらなる尽力をしなければと心を新たにしました。

H25.10.28