かたつむり枝に這い

地震に台風に水害に噴火に政治に、身の回りのことに。

とてもではありませんが「すべて世は事もなし」という訳には行かず。

それでも幸いなことに、横浜支部は通常通りの稽古です。

 

6時に体育館に到着すると、人の姿はなし。

真っ暗な体育館に明かりをつけて、モップ掛け。

モップの滑りが悪いのは、雨上がりで湿度が高いせいか。

なんて考えていると、そのうち皆さん到着されて。

なんだか出掛けにバタバタしたのだとか。

小さなお子さんが二人います。

なにかあったのかと心配しましたが、そうではなかったようで。

ほっとひと安心しました。

 

モップをお渡しして、扇風機を出してもらって。

もう暑くはありませんが、まだ蚊が出ます。

強い風で蚊を追い払うのです。ぶおー

 

いつもより少し遅れて、稽古開始です。

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澁川一流柔術

 

棒廻し

右手で上から、左手で上から、両手で上から。

右手で下から、左手で下から、両手で下から。

進みながら、退きながら、その場で足を踏み替え。

どんな動きでも、自由にできるよう。

しかめっつらで、肩をいからせ、むきになって、ではなく。

涼しい顔で、くるくると廻せるといいですね。

慣れていないと、無駄な力が入ってすぐに疲れてしまいます。

上手になると、いつまで廻しても疲れないかもしれません。

 

半棒表

腰車、提棒、笠拂

腰車を重点的に稽古してみました。

手の持ち替えが何気に難しい様子。

右に水平に払う、というのが難しいのかも。

考えてみれば、今までは縦の動きが多かったですね。

縦、横、斜め。いろいろあります。

手を滑らせるのも大事なことです。

手元を余らせていると、自分で自分のお腹を叩いてしまったり。ぐほっ

 

提棒の崩すところ、笠拂の膝をすくうところ。

皆さん、だいぶ上手になられました。やっぱり稽古ですね。

 

お母さん、自分は覚えが悪いからと、

お父さんズと組んで稽古するのを遠慮されて。

お母さんは私と稽古、お父さんはお父さん同士で稽古しました。

うん、お母さん。たしかに覚えは早くはないです。

でも、とっても上手。

早い遅いは相対的なもの。

プロのダンサーは、初めて見た振り付けをその場で覚えます。

他の分野のプロも、同じでしょう。

そういったものに比べて早いの遅いの。どんぐりです。

いくら覚えが早くても、スピード任せ、力任せの叩き合いでは。

お互いに、お互いの良い部分を学び合いましょう。

それが稽古です。

そして、それが教室と道場の違いかもしれません。

 

下手こそは上手の上の限りなれかえすがえすもそしりはしすな

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大石神影流剱術

 

構え素振り

大刀と小刀の二刀を帯びて稽古開始。

小刀の差し方が悪いと、普段の動きもしにくいものです。

実際に差して動いてみて、良い位置を探しましょう。

足の踏む位置、腰の向き、呼吸、肚。

言うことはいつも同じです。悪い癖は自分で直すしかありません。

 

小太刀

圓月と強弱

二本目と五本目ですが、対になる手数です。

左に入り身して小手を斬り、右に入り身して面を打ち。

上体の動きは左右同じ。下体の動きは左右対称。

無構えの構えが、動きを導きます。

構えてはいけない。無構えになること。

 

猛虎と荒波 

一本目と三本目ですが、対になる手数です。

請けて、左に入る。請けて、右に入る。

拮抗するのを崩して刺す。退くところを附け込んで制す。

対というのは、鏡対称という意味ではなし。

元より右半身の右片手で小太刀を引っ提げ。

左右で同じにはなりません。

同じ原理で動くから、結果として違う形になる。

外に現れた形ではなく、内に秘められた原理を。

 

二刀

清風と綾ノ調子

十字受け。自分から請けること。下がってはいけない。 

そのまま押し込むか、その場で崩すか。

講習会で稽古した三本目紅葉重は今回も稽古しませんでしたが、

入る呼吸はまったく同じです。

 

皆さん、二刀と小太刀の稽古は楽しい様子。

少し長めに時間を取りました。

今回は、陽之表は稽古せず。

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無双神伝英信流抜刀兵法

 

大森流

初発刀、左刀、右刀、當刀、陰陽進退

一緒に一回ずつ抜きます。

時間もないところですが、今日は新しい業を。

 

流刀

流派によっては、水平に受け止めてから流し、

あるいは斜めに受け流し。

貫汪館の無双神伝英信流抜刀兵法の大森流 流刀は、

そのどちらでもなし。

「受け流す」から「流刀」にはあらず。

業名と想定は、稽古の便宜上のもの。後付け。

それに引きずられて業が変わってしまうようでは、本末転倒。

もちろん、それはそれでありですが。

なぜ流刀という名称なのかは、稽古が進めばわかるかも。

 

大森流はすべて初発刀の変化応用。

と言いながら、流刀はなかなかどうもそうとは思えず。

他の業と比べて、かなり独特な動きです。

同じだな~。と思えるようになったのは、ずいぶん後になってから。

そして、それなりにでも動けるようになったのは、

奥まで一通り稽古するようになってからのことでした。

とても難しい業かと思います。

 

抜き出し、斬撃、血拭い、納刀。

すべて、今までの業とは違います。

カッコイー!と目をキラキラさせながら稽古していた方も。

うん、カッコイー!ですよね。私もお気に入りです。

 

ところで、下げ緒を直すのに一生懸命で、

センセーの示範を見逃すようではダメですよっと。

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今回も8時を10分ほど過ぎて稽古終了。

 

門を出てから、忘れ物をしたと気付いてまた戻られ。

出掛けにバタバタしたのもそんな理由だったようです。

かわいいものですね。

そんなことに怒ったり笑ったりできるのは、

とても幸せなことだと思います。

 

来週も通常通りの稽古です。

 

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