フルメンバーでの稽古初め

2017年の干支は、丁酉(ひのととり)。

よく今年のエトはトリ。みたいに言いますが、厳密には正しくなくて。

酉は、干支ではなくて十二支ですね。

干支は、十干と十二支を組み合わせた60周期のこと。

十干は、木火土金水の五行に陰陽を組み合わせた5×2=10個。

十二支は、ねーうしとらうーの12個。

 

丁(ひのと)は、火の陰(ひのと)。

火なんて、陽の代表のようなもの。

それなのにその陰だなんて、なんだか不思議な感じがしますね。

でもまあ、Fire Plane の Negative なら Ash ですしね。

# Quasi-Elemental Plane of Ash

大石神影流剣術的には、陽之表のげっ剣、あるいは陽之裏、

といったところでしょうか。

閑話休題

------------------------------

年明け早々、というには少し日数が開いて、稽古初めです。

稽古納めとは違って、皆さんからは欠席の連絡はなし。

今回は全員参加と思いたいところですが、

そもそも稽古があることすら忘れられているだけだったりして。。。

それに考えてみれば、三連休の初日ですしね。

さて、どうなることやら。

 

新しい稽古衣と新しい袴に身を包みます。

どちらもノリがパリパリに利いていて気持ちがいい。

新調したというか、古いのはだんだんサイズが合わなくなってきて。

最近、久しぶりに会う方々から、貫禄が付いたね。とよく言われます。

胴回りが太くなったということでしょうか。

ウエストがきついというのもありますが、胸回りもきつい感じです。

稽古衣は少し大きめの4号。

袴は24号。今まで、短すぎと長すぎしか持っていませんでした。

 

袴の寸法は、1号が0.1鯨尺。

和裁で使われる鯨尺は、1尺が約38センチ。

刀の長さでおなじみの1尺30.3センチとはだいぶ違います。

ttps://ja.wikipedia.org/wiki/尺

おもしろいですね。

閑話休題2

------------------------------

いつもより早く家を出ようとして、でもけっきょくいつもどおり。

たまたま信号待ちで、タガワさんと合流しました。新年のご挨拶

体育館で、ちょうど到着されたばかりのカジタさん、ヒカルくん、

ハセガワさん、リオンちゃんに新年の挨拶。

間もなく、テヅカさん、ユウトくん、マキちゃん合流。新年の挨拶

 

久しぶりのフルメンバーです。やった、よかった! うれしい!!

モップを掛けて、六尺棒を準備して。

さて、稽古開始です。

------------------------------

<澁川一流柔術>

○棒廻し

上級者4人

 一言二言だけ声掛けして、あとはお任せ。

 

初心者4人

 タガワさん。だいぶいい感じです。もう少し

 テヅカさん。もうちょっとですね。

 ユウトくん。小さい手で一生懸命。がんばれ!

 マキちゃん。いつも楽しそう。とても良いことです。

 

○六尺棒表

全員で八本素振り

 二列に並んで、初心者が前、上級者が後ろ。

 できなくても大丈夫。すぐにできるようになります。

 

初心者と上級者ペアで棒合。一本目だけ。

 回り稽古はせず、同じペアで繰り返してもらいました。

 一組ずつ順番に見て回って、一言二言アドバイス。

 二周、三周、四周、五周、、、。

 

 皆さん、だいぶお上手になられました。

 一本目だけを同じ相手と繰り返した成果ですね。

 いずれ、誰と組んでもできるようになるといいですね。

 

 ユウトくん。親指の向きを覚えましょう。

 マキちゃん。打つ位置、突く位置を覚えましょう。

 テヅカさん。姿勢に注意。前傾、後傾はダメです。

 タガワさん。リラックスして。気を楽に。

 

○半棒表

 一本目だけ示範。カジタさん打太刀

 初心者と上級者ペアで一本目だけを繰り返し。

 六尺棒と同じように、順番に見て回りました。

 

 ユウトくん。お上手です。左足前で、頭を打つ。

 マキちゃん。お上手です。打つときは、腰を低く。

 テヅカさん。棒は大きく遣いましょう。姿勢に注意。

 タガワさん。リラックス、リラックス。。。

 

上級者の皆さんは、打太刀も大事です。

 きちんとまっすぐ中心を打つこと。

 スピードや力は、相手に応じて加減を。

 受ける刀の角度、体勢にも注意を。腰は低く。手は絞る。

 

○履形

 初心者と上級者ペアで礼式だけ稽古しました。

 しばらくは初心者が捕りで、上級者は受けだけ。

 最後にちょっとだけ交代。

 実際に技を掛けられるのも、大事な稽古の一つです。

 

ユウトくんマキちゃんは、ここで終了。

お迎えにお越しになったお母さんと先にお帰りです。

寒い中、お疲れ様でした。

-----------------------------

<大石神影流剣術>

 初心者の大人二人と上級者4人で稽古です。

 

○構え素振り

 最初に刀を鞘から抜いて、そのまま中段の構えになります。

 すべては中段からの変化。

 中段ができなければ、他の構えもできない。

 大石神影流では、中段のことを真剣と称します。

 おもしろいですね。それだけ重要ということなのでしょうか。

 中段の構えのまま上段に変化し、それから附けに変化し、

 下段、脇中段、脇上段、車、裏附けに変化する。

 小手先を動かして形を作るのではなく、肚から動くこと。

 同じ原理で中心から発生して、状況によって表層が変化する。

 そういうことでしょうか。

 

 誰にでも、無駄な力みがあります。

#無駄な力のことを力みと言うのですから、ただの同義反復ですが。

 力みがなくなったら、一定の基礎基本ができたというところでしょう。

 武術武道の本旨は、もちろんそこではありませんが。

 ふっと、肩の力を抜く。肘や手を緩める。

 そこで力が抜けたということは、力が入っていたということですね。

 たとえ本人に、そんなつもりはなかったとしても。

 そういうものです。

 まずは自覚をして、それを直す。稽古はその繰り返しです。

 私にできるのは、そのお手伝いだけ。

 そして、言われて直すばかりでなく。

 自分でできるようになると良いですよね。

 

○タガワさん、テヅカさん

 試合口の一本目だけを稽古しました。

 最初は掛かり稽古方式で、しばらく繰り返し。

 それから打太刀の動きをお伝えして、お二人で組んでいただきました。

#今はずいぶん丁寧に、時間と回数と手間を掛けてお伝えしています。

 講習会なら、一回で五本すべてを稽古してしまいますからね。

 初心者同士で組んでもらって、打太刀と仕太刀の両方をです。

 

 振りかぶって、打ち込む/請けて、張って、突く

 技術としては、ただそれだけです。

 でもそれよりも気になるのは。調和。

 最初に切っ先を合わせて、左右に押し合います。

 位を見る。まさしく、これだけで技量がわかってしまう。

 そして攻防が終わって、また剣を合わせる。そこでも。

 

 自分勝手に動かないこと。

 相手が動いているのに、自分だけボーっとしていないこと。

 普段、日常生活でもそのようにしているのか。

 もしもそうだとしたら、それはちょっと。。。

 もし、普段はそうではないのだとしたら。

 是非、剣術でも同じように動いていただきたい。

 そう思います。

 

 横浜支部でお教えしている小さなお子さん達。

 そういったことは、きちんとできていらっしゃいます。

 言葉で説明などしなくても。

 ところが。

 大人になると、言われないとできなくて。

 言われても、できなくて。そもそも、なかなか意味が通じなくて。

 きっと、大人になるときになにかを失っているのでしょう。

 なにかを得る一方で。

 是非とも、取り戻していただきたいと思います。その大事な何かを。

 

○上級者

 陽之表十本を二人一組で通してもらい。

 陽之裏を掛かり稽古で稽古。

 

勢龍

 附けの構えのまま巻き上げ、払う。体を一つに。

 

左沈

 小さく一つにまとまり、体で払う。体を一つに。

 

 払う動作は、陽之表の正当剣と同じです。確認しましょう。

 体をバラバラにしないことかと思います。

 その場で払うのではなく、踏み込んで出ながら払う。

 その動きがそのまま、追い込んで斬る動きにつながります。

 

 打太刀は、きちんと脇の下を斬り上げること。

 打太刀の動作がいい加減だと、正しい稽古ができません。

 

十文字

 さて、久しぶりに新しい手数です。新年のお年玉

 例によって、説明もなしにいきなり掛かり稽古方式で。

 打太刀上段、仕太刀附け。真っ向を請けて、張って、突く。

 試合口ととてもよく似ていますね。ほとんど同じ動作です。

 これが、試合口の稽古のヒントになるかもしれません。

 附けで受けるのも、陽之表無意剣とほぼ同じ。

 同じところはどこか。違うところはどこか。

 先に進んでは元に戻り、元に戻っては先に進み。

 そうやって上達していくのでしょう。

 

タガワさん、テヅカさんはここで終了。

居合は、上級者だけでの稽古です。

8人で稽古を始めて、6人になって、最後は4人。

------------------------------

<無双神伝英信流抜刀兵法>

○大森流

 十一本をそろい抜き。静かに丁寧に。

 

○英信流表

 横雲、虎一足、稲妻の三本をそろい抜き。

 大森流と同じような業ばかりです。

 大きな違いは、血振るいと納刀が座ったままというところ。

 大森流との違いを考えて、相互にフィードバックさせましょう。

------------------------------

8時30分を大きく回って稽古終了。

 

タガワさん、テヅカさんは、今回も最後まで見学をされて。

寒い中、お疲れ様でした。

お二人に六尺棒の片付けをしていただきましたが、苦労をされて。

あれ、袋の入り口はどこだ? こんなに長い棒をどうやってしまうの?

あはは。棒を袋にしまう。ただそれだけでも、経験ですね。

楽しみながら、どんどん覚えていただきたいと思います。

 

今回はフルメンバーでしたので、

皆さんも稽古しやすかったのではないかと思います。

ありがたいことでした。

 

新しい稽古衣と袴は、とてもいい感じでした。

いかにも新年!という感じ。

 

気温はとても低かったようで、とても底冷えしました。

途中、何度もトイレに行く姿も。。。

深々と冷え込みました。

 

ということで。

新年に、新しい稽古衣と新しい袴で、新しい手数を稽古して、

深々と冷え込む、稽古初めでした。しんしん

 

今回、タガワさんが稽古風景をスマホで写真と動画と撮影されました。

さっそくGoogleフォトでシェアしてくださり。

ああ、なんて便利なんでしょう! ネットばんざい!

現在のメンバーでは、一番の年上でいらっしゃいます。

でも何かと積極的で。

メンバーが増えると、いろいろな方がいらっしゃって面白いですね。

十人十色。

各自の個性を生かした活動ができると良いなと思っています。

 

来週も通常通りの稽古です。

今年もがんばって稽古をしていきましょう。

 

<<前の日記:謹賀新年

 

>>次の日記:最強寒波に特別稽古1

タガワさん撮影
タガワさん撮影