大落/逆刀

12月12日は、石川五右衛門の命日なのだとか。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/石川五右衛門

逆さ札は、毎年テレビのバラエティ番組で紹介されたりしますね。

 

ところで石川五右衛門と言えば、真っ先に思い出すのはこちらの方。

石川五エ門

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/石川五ェ門_ (ルパン三世)

元祖とは表記が違うのですね。知らなかった。。。

で、その石川五エ門と言えば、斬鉄剣の使い手で居合の達人。

なんでも斬ってしまう斬鉄剣が有名ですが、ご本人の体術のすごさを忘れてはいけない。

高いビルを斬るときには、とても高い所から飛び降りて、平気で着地。

飛んでいる飛行機を斬るときには、自分も飛んでいる飛行機の翼のうえに命綱もなしに立ち。

マシンガンの弾丸を斬るほどの、すさまじい動体視力と眼にもとまらぬ剣さばき。

そして、それらを支える心法。。。

いずれも尋常ではありません。

我々が斬鉄剣を渡されても、何一つ同じことはできないことでしょう。

 

まあ、漫画アニメの話は扨措き。

 

いつもより、かなり早く体育館へ。

コバヤシさんすでに到着で、お手洗いの様子。

さすがにトイレまでには声はかけず、一人でモップがけ。

間もなく出ていらして、ご挨拶。

モップがけは一人で続けて、着替えをしていただきました。

そのうちカジタさんご到着。

ずいぶん早いですねとお声かけをすると、いつもより遅いくらいですと。

あれま。お二人とも、いつもお早いのですね。。。

ところでコバヤシさん、明日は大事な御用がおありだとか。

では、いつもより早く稽古を始めて、いつもより早く終わることにしましょう。

 

さて、稽古開始です。

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<澁川一流柔術>

 

○半棒表

 カジタさんに打太刀に立ってもらって、十二本を軽く通し。

 コバヤシさん、一本目立会を繰り返し。

 

 打太刀に立って、カジタさん十二本を軽く通し。

 コバヤシさん、二本目指棒を繰り返し。

 

 三本目引棒の稽古をと思っていたのですがやめ。

 あわてずに稽古をしましょう。

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<大石神影流剣術>

 

○構え素振り

 カジタさん、相変わらずいい感じ。

 

 コバヤシさん、先週よりお上手になられました。

 剣を振りまわさないことですね。

 上半身はリラックスをして、下半身はどっしりと。

 いずれも緊張をしないことです。

 

○試合口

 カジタさん&コバヤシさん/打太刀&仕太刀

 

 最近はずっと同じペアで。

 ゆっくり丁寧に稽古をしていただいています。

 とてもいい感じです。

 このまま稽古を重ねてください。

 

○陽之表

 カジタさん&コバヤシさん/打太刀&仕太刀

 

 こちらもいい感じです。

 ただ、ところどころアラが目立ちますね。

 試合口に比べると本数も多く、手数の手順も多いからでしょう。

 引き続き、ブラッシュアップしていただければと思います。

 

○陽之裏

 打太刀で元に立って、掛かり稽古方式で。

 

 カジタさん、正対しがち。半身が最近の課題です。

 試合口と陽之表はとてもいい感じでした。

 でも、陽之裏は正対になりがちで。

  コバヤシさん相手なら、余裕があるのでできる。

  横浜支部長が相手だと、余裕がなくてできない。

 とてもよくわかります。

 真面目な人ほど、一生懸命になるほど、正対してしまう。

 でもそれではダメですね。

 流派によっては、それでも良いのでしょう。

 でも、大石神影流は違う。

 コウイウモノナノダ!と割り切るしかない。

 表面上の外形を整えるのではなく。

 心から、価値観を塗り替える必要があります。

 中心からの稽古を。

 

勢龍、左沈、十文字、張身、夜闇、乱曲、位、極満

 先週までの復習。お二人とも、いい感じです。

 ただ、お二人とも極満がまだまだですね。

 繰り返し稽古をしましょう。

 

大落

 さて、新しい手数です。

 とは言え、2月に稽古ずみ。

  過去日記:順刀、絶妙剣、大落、絞り

 そして、とても単純な手数です。

 上段から二回続けて、斬り下ろすだけ。

 打太刀も二回続けて、受けるだけ。

 どんな意味があるのでしょうね。ふふ

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<無双神伝英信流抜刀兵法>

 

○大森流

 三人でそろい抜き。

 

逆刀

 コバヤシさん、今週は新しい形をお伝えしました。

 

 逆刀は、左足を退きながら鞘を払うのが難しい。

 英信流表で岩浪を稽古して、英信流奥で棚下を稽古して。

 そうして、ようやくなんとかかんとか。

 また前後して、流刀もできるようになる。

 というところでしょうか。

 横浜支部長はそんな感じでした。

 もちろん中には、大森流だけで上達できる方もいらっしゃるのでしょうが。

 

 右足を引き寄せながら左肩上を通して左手を添えながら頭上へ振りかぶり、止まらずに浅く斬撃。

 これも、とても難しいところですね。

 動作を区切れば簡単です。

 足を踏ん張って立ちあがり、足を蹴って動けば容易です。

 でも、そうではない。

 スルスル、ヌルヌルと動く、とても不思議な動きです。

 床の上をすーっと滑り、まるで浮いているかのような動き。

 上手な方の動きを拝見すると、マイスナー効果を思い出します。

 磁石がふわふわと空中に浮いている感じですね。

 決してキビキビとした動きではない。

 でも、止まらずに滑らかな重心移動をする。

 軸足はどっち? 重心はどこ???

 とても不思議な感覚になります。

 

 浅い斬撃と深い斬撃の二連続。

 上段の残心。

 膝を着いて、とどめの突き。

 逆手納刀。

 逆刀は、稽古すべき内容がとても多い形ですね。

 でも後半の派手な動作に心を奪われてはいけない。

 最初の抜打ちこそが稽古の眼目かと思います。

 二連続の斬撃も上段残心もとどめも逆手納刀も。

 そうしようと思えば別に他の形で遣うこともできますからね。

 最初の不思議な動き。

 こここそを、よくよく稽古していただきたいと思います。

 

○英信流表

 カジタさんとそろい抜き。さらっと通し。

 

○英信流奥座

 カジタさんとそろい抜き。さらっと通し。

 

虎走り

 大森流の虎乱刀と同じですよねー、という話し。

 

 腰の高さをhとして、足の長さをrとする。

 足をそろえて直立していると、h=rで動けない。

 そのまま動くと、コンパスのような歩き方になってしまう。

 だから、腰を少し低くする。hが小さくなる。

 現実世界では足は床にめり込むことはできない。

 だから、足首と膝と股関節を曲げてrを短くする。h´=r´

 腰の水平移動に連れて、足を振り出して着地。

 足首と膝と股関節の角度を変化させて、rの長さを漸次/随時調整する。

 この際、膝から下は常に地面に対して垂直なのが流儀の掟。

 適切な演算の結果として、衝撃なくスムースに移動ができる。

 

 腰が低くなるほど、歩幅を大きくすることが可能になる。

 hが小さくなるほど、rに余剰が出るから。

 歩幅が大きくなれば移動距離が大きくなるのだから、結果として移動速度も上がる。

 動き始めがいちばん大変で、動き始めてしまえば慣性がついてどんどん動きやすくなる。

 腰が落ち、歩幅が大きくなり、結果として速度が上がる。

 

 直立した体勢から、常のとおり歩み始める。

 腰が落ちて歩幅が大きくなりながら、抜き付け。

 同じように斬撃。

 蹴って進むのではない、ということ。

 

 そしてそれを座姿勢から始めるのが、奥の虎走。

 立ちで相手を付けて行うのが、太刀打。

 という、いつもの話し。文系によるエセ物理。

 でもまあ、今回はご納得いただけたようでヨシ!

 

 いくら理屈をこねようが、できなければ意味なし。

 これもいつものことですね。

 

前後詰、両詰、四角

 右足は踏み出すのですか?とご質問あり。

 向詰や三角は足を踏み出さずに抜けるように稽古をしてみてください。

 とお話してあったからでしょうね。

 

 前後詰、両詰、四角は、通常の抜き付けからの変化です。

 三角をお伝えしたときにもお話していますが、再度。

  過去日記:三角

 貫汪館館長ブログ<道標>前後詰、両詰、三角、四角

 

 貫汪館の無双神伝英信流抜刀兵法の英信流奥では、

  座りはまず左/後を突き、続いて右/前を斬る。

  立ちはまず右/前を斬り、続いて左/後を斬る。

 ただまあ。

  座りの形を、立って遣っても良いわけで。

  立ちの形を、座って遣っても良いわけで。

 そこは自由でしょう。

 奥の立ちはまだお伝えしていないので説明だけ。

 

 いずれも状況に応じた変化ということですね。

 それは奥一本目向払でも同じことです。

 ただ剣を速く振れば良いというものではない。

 貫汪館館長ブログ<道標>向払/向拂

  http://kanoukan.blog78.fc2.com/?q=向払

  http://kanoukan.blog78.fc2.com/?q=向拂

 

 剣は、振れば/触れれば、斬れるものです。

 鉄を斬る必要はない。両断する必要もない。

 大事なのは、体さばきと心の働きです。

 ・・・と、冒頭のお話につなげてみました。

 

 ところでカジタさん、最近、奥がとてもお上手になられました。

 お聞きすると、奥は毎日稽古されているとのこと。

 さもありなん。

 

  練習を一日休むと自分にわかる。

  二日休むと批評家にわかる。

  三日休むと聴衆にわかる。

 ポーランドのピアニスト イグナツィ・パデレフスキ

 

  一日稽古を怠れば、自分が下手になったと思う。

  二日稽古を怠れば、相手役に下手がわかってしまう。

  三日稽古を怠れば、贔屓筋に下手がわかる。

 5代目 市川 團十郎

 

 バレエや中国武術にも同じような諺がありますね。

 他にも、

  一日休むと、取り戻すのに三日かかる。

 とか。

  継続は力なり

 とも。また、

  努力は夢中に勝てない。

 という言葉もあるようで。

 けっきょくは、

  好きこそものの上手なれ

 ということなのでしょうね。ふふ

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20時に稽古終了。

 

コバヤシさんの着替え待ち。

いつも服が冷え冷えで大変だそうな。

服をリュックにしまって、床ではなくて高い場所に置いておくようにアドバイス。

多少はましだったようです。

さらにカイロを入れておくと良いかもですね。

温石ですね。

ただその場合、スマホなどにはご注意を。

 

帰宅して、お風呂に入って、遅い食事。

 

ところで毎晩寝る前に一回だけプレイしているアプリ

PinOut

https://www.mediocre.se/pinout/

ようやくクリアができました。

これも繰り返しの効果かなあ、なんて。

プレイしなかった次の日は格段に腕が落ちます。

わかりやすい。

でも、なかなかクリアができなくて、つい先日YouTubeでクリア動画を見た効果もあるのでしょう。

良いお手本と繰り返しの稽古。

どちらも大事なことかと思います。

 

来週も同じような稽古の予定です。

 

 

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