一心&無明一刀/履形 礼式

少し早めに家を出て。外はもう真っ暗です。

袴下の足が少し肌寒い。そろそろズボン下の出番?

 

門を開けて、体育館を開けて、明かりをつけて。

モップの準備をしていると、コバヤシさん到着。

二人並んでモップがけ。

ほどなくオオイシさん。着替え。

帯の結び方もだいぶサマになってきましたね。

着付けも稽古の内です。繰り返し慣れましょう。

ショウタロウくん到着。六尺棒の準備。

カジタさん、ヒカルくん。

ハセガワさん。

今週はフルメンバー6人との稽古です。

 

さて、稽古開始です。

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<澁川一流柔術>

 

○棒回し

 オオイシさん、なんだかお上手になっている?

 お聞きすると、ご自宅で半棒を回しているとか。

 あらまあ、素晴らしい。

 家具を破壊しないようにご注意を。ふふ

 

 突っ立って正面を向いて、ただ棒をくるくると回すのではなく。

 形の稽古と同じように、稽古をしましょう。

 歩幅を広く、腰を落として、一重身になる。

 左右の切り返しです。

 低い重心で、安定して動くこと。

 

○六尺棒表

 

・素振り

 向かい合って素振り。

 六尺棒で稽古する立ち方は三種類だけ。

 足をそろえて、正面を向いて立つ。

 歩幅を広く腰を落として、一重身になる。右足前

 歩幅を広く腰を落として、一重身になる。左足前

     

 足をそろえて立つのは、最初の準備の姿勢だけ。

 右足前で腰を落とすのは、打ち込んだとき。 

 左足前で腰を落とすのは、突き込んだとき。

 

 上半身は、打ち込みと突き込みの二種類だけ。

 右足前で打ち込み、左足前で突き込む。

 

 前手は、順手と逆手の二種類だけ。

 打ち込みは逆手、突き込みは順手。

 

 右足を引いて構え、右足を出して打ち込む。

 右足を引いて構え、左足前のまま突き込む。

 

 右足は、引いたり出したり。左足は動かさない。

 左足は、七本目の棒回しで引いたり出したり。

 

 文章にすると長くなりますが、

 要素として抽出するとほんのわずか。

 その組み合わせ。

 左右逆は稽古をしないので、とてもシンプル。

 

 要は。

 右足前で逆手で打ち、左足前で順手で突く。

 ただそれだけのことですね。

 

 引こずって歩いたり、棒を回したり、投げたり。

 それは例外。

 

 極論すれば、右足前と左足前の二種類だけ。

 あれこれと区別せず。同じことをしましょう。

 要素はシンプルに。すべてに共通な動作を。

 それが基礎基本です。

 

 足をそろえて立つのは、ゼロのようなもの。

 足を開いて立つのは、1のようなもの。

 左右が逆なのは、プラスとマイナスのようなもの。

 ゼロとプラス1とマイナス1。その三種類ですね。

 とても簡単。単純。基礎。

 

・棒合 回り稽古

 素振りで丁寧に稽古。

 相手がついても、同じように正確に動きましょう。

 相手に気を取られてはいけない。

 いつも同じように動くこと。

 心の問題です。

 

○履形 礼式

 そろそろ、徒手の形の稽古も再開を。

 

 まずは礼式から。

 ほとんどの形のグループの最初に稽古をします。

 攻撃してきた相手を、向きを変えてそのまま返す。

 極めたり、投げたり、抑えたりしない。

 澁川一流の基本理念をあらわしています。大事

 あわてずゆっくり静かに、正確に稽古をしましょう。

 相手を強く押し出すことばかり考えてはいけません。

 

 貫汪館館長ブログ<道標>“履形 礼式”

 http://kanoukan.blog78.fc2.com/?q=履形%E3%80%80礼式

 

 以下のペアで稽古。

  ヒカルくん&ショウタロウくん

  カジタさん&コバヤシさん

  ハセガワさん&オオイシさん

 

 オオイシさん、柔道の経験がおありだそうです。

 澁川一流で最初に稽古する形が独特で、不思議に感じたかもですね。

 でも、それで良いのでしょう。

 最初に負投を稽古してしまうと、

  やはり柔術は極めたり投げたりするものなのだな!

 と誤解してしまいますものね。

 極めるのでもなく、投げるのでもなく、抑えるのでもない形。

 それをきちんと稽古されていました。善哉善哉

 

 伝書に形名の記載がある一本目は負投。

 肘を逆に極めて、背負い投げ。

 いかにも古流の柔術!という感じの形ですね。

 礼式は、伝書には形名の記載なし。

 0本目のようなもの。ロマンですね。ふふ

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<大石神影流剣術>

 

○構え素振り

 オオイシさんを正面中心で稽古。

 

 立ち方は、右足前の半身と右足後ろの一重身。

 大きく分ければその二種類になるでしょう。

 

 剣は、中段が変化するだけ。

 中段の構えがすべての基本になります。

 大石神影流では、中段を真剣と呼びます。

 大事な構えですね。

 

 中段のまま、振り上げて振り下ろす。

 中段から、上段になり、中段に戻る。

 その場で。一歩出ながら。同じことです。

 

 表面を斬る。裏面を斬る。正面を斬る。

 同じことです。

 

 激しく動いても、体勢が崩れることのないように。

 いつでも泰然自若としていられるように。

 

 打ち突くのは、試合口の打太刀の動作ですね。

 一般に打太刀は上位者が務めます。

 ただ、試合口の打太刀の動きは、剣術の基本の動き。

 これができなければ、お話にならない。

 よく稽古をしましょう。

 

○試合口 一心&無明一刀

 打太刀と仕太刀。履形と同じペアで稽古。

 

 まずは打太刀が正確に斬り込むこと。

 ゆっくり丁寧に稽古をしました。

 

 仕太刀は、受けて、張って、突く。

 なんとなく動かないこと。動作はきっちりと。

 正確に動く。すべての基礎基本です。

 

 上手は、ゆっくりと動いても動作が破綻しない。

 下手は、ゆっくりと動くとアラがよく見える。

 ゆっくり正確に動ける人は、速くも動ける。

 ゆっくり動けない人は、誤魔化しているだけ。

 そういうことかと思います。

 ムリムダムラのない動き。

 整然とした動き。

 緻密な動き。

 そういったものを目指しましょう。

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<無双神伝英信流抜刀兵法>

 

○礼法

 刀の持ち方、刀の持ち替え、神前への礼。

 立ち、座り。刀礼、帯刀。

 

 なんとなくやらないこと。心があらわれます。

 ゆっくり静かにていねいに。

 すべての動作の基本です。

 

 刀の持ち替え。慣れないとややこしいですよね。

 でもこうやって、刀の扱いに慣れましょう。

 三次元の三軸で扱うことです。大事

 

○歩法

 刀を持たずに、前進後退。

 刀を左腰に帯びて、前進後退。

 刀を抜いて中段に構えて、前進後退。

 

 同じ動作ですが、その違いを感じられるように。

 身体の軽さを感じ。

 左腰の重さを感じ。

 切っ先に引っ張られる感じ。

 背中から引っ張られる感じ。

 足の裏はべったりと床に着けて。

 重心がぶれないように。スピードは均一に。

 

 正しく歩ける人は、そうはいません。

 自分はできているとは思わずに。

 飽きずに追求しましょう。

 

○斬撃

 歩法に合わせて刀を上げ下ろしするだけ。

 斬ろう!と思ってはいけない。

 刀の上下と足の運びを合わせること。運足と運剣

 

 歩幅が広くなれば、結果として腰が落ちる。

 足の動きが大きくなれば、剣の動きも大きくなる。

 呼吸が浅ければ、歩みも浅くなり。

 呼吸が深ければ、歩みも深くなる。

 すべては連動しています。

 どこかひとつを考えるのではなく。

 全体を統一しましょう。

 パズルのようにピタッとはまる位置があります。

 その一点を探しましょう。

 位置が見つかれば、次は深さを。濃度を。質を。

 次元はひとつではありません。

 

○初発刀

 オオイシさんを正面中心で、皆でそろい抜き。

 ゆっくり丁寧に繰り返しました。

 

 立って、静かに歩く。それに刀を合わせる。

 正座でも同じことです。

 床面が身体の中心に近いだけ、容易かも。

 立って歩いて刀を上げ下ろしする。

 それと同じ感覚を感じられると良いですね。

 ゆっくり静かにていねいに繰り返すことです。

 自己の内面を見つめながら。

 ただ表面の勢いだけで動いていては、いけない。

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20時30分に稽古終了。

コバヤシさんオオイシさんの着替えを待って退出。

 

刀袋(ロッドケース)を担いで稽古衣のまま、

あざみ野ガーデンズのマックへ。

店内席は22時まで利用可能とのこと。

緊急事態宣言中は20時まででとても不便でした。

コロナは収束の方向へ向かっているのでしょうか?

だとしたら良いのですが。。。

 

帰宅して、お風呂に入ってほっと一息。

やっぱり冬はお風呂が一番ですね!

 

今後は冷え込むことが予想されます。

各人、身体を壊さないよう工夫をしてください。

稽古衣や袴の下にヒートテックを着込むなど。

稽古の行き帰りも冷え込みますね。とくに帰り。

暖かい上着の着用を。

決して無理はしないことです。ご用心を。

 

来週も通常通りの稽古予定です。

 

 

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